春日井市Y様邸

施工前

庭は欧米にならってオープンがいいということを何年か前に盛んに言われた時期があります。
(今もそうでしょうか?)
しかし、私自身は庭はできることならプライベートに楽しめる空間のほうがより有効に楽しめると考えています。実際イギリスでもフロントの部分はオープンですがメインガーデンはほとんどが外から見えないようになっていて、家族がゆっくり過ごせるようになっている場合が多いのです。
外の目を気にせず庭でくつろげると何倍も楽しいと感じるのは少数意見でしょうか?
人に見せるためではなく自分たちの為の空間・・。
 
それを体感できる庭のご依頼でした。

大型犬が2匹いるので芝生は毎年張り替えていました。
犬舎はアルミ製で軽くて錆もこないので優秀ですが見た目に問題がありました。

施工後

御施主様は一級建築士で、自分で設計された自宅の庭のリフォームがご希望でした。
建築士自らの自宅と言うことで住みやすく、使いやすく、庭も外からは見えないように計算された場所になっていました。建築当初は小さかったお子さまが大きくなり、子供達が遊んだ場所で犬を飼う。
ライフスタイルの変化とともに必要な庭のかたちも変わってきます。
 
犬舎を建物から離れた場所につくったものの、もっと近くで過ごしたい。その際に冬場に犬用の床暖房が欲しいということと、犬は基本的に庭で放し飼いにする。そのため植栽スペースと犬のスペースが重なると犬が植栽をだめにしてしまうので犬舎と植栽の分離を希望。しかし、いかにも犬と緑を分けましたという感じにならないように(狭く見えるので)、。ということがメインの御要望でした。
 
その打ち合わせの際、ご主人がにっこりしながら「問題は庭に通ずる入り口が狭く大きいものは入らないことです。まあそれは25トンクレーンで入れれば良いですけどね」とおっしゃいました。
 
工事は4ヶ月かかりました。長い間の不便を快く受け入れてくださった御施主様ご夫妻とアイリッシュセターのOCTとフラットコーテッドレトリバーのMACROと楽しい時間を過ごさせていただきました。


浴室用のフロアヒーターを使用水で流しても完璧です

小さく見える白いトラックは2トントラックです。3階立ての家を越すにはこのサイズのクレーンが必要でした。

石張り部分の住人オクトとマクロ自分たちのためのサンルームはやはり居心地は良いようです この奥が床暖になっています。

フロアヒーターの熱伝導の問題からなるべく厚さがなく熱伝導率の高い石材を使用

厚みのあるヨークストーンが重厚感を出してくれます

植栽スペースは低い石積みとフェンスで仕切ってあります。もう2.3年でフェンスはツルバラに覆われる予定です

南に位置する庭のため犬のためのサンルームの前に夏の日差しを遮る落葉樹を植えました